ロードバイクで100km走るには?初心者の準備・走り方と所要時間
ロードバイクに慣れてくると、一度は「100km」という数字が気になってきますよね。でも、50kmあたりでお尻や脚がつらくなった覚えがあると、その倍なんてなかなか想像できないものです。
安心してほしいのは、100kmは脚力だけの勝負ではないということ。少しずつ距離を伸ばして、補給・休憩・パンク対応・帰り道まで準備しておけば、初めてでも十分に届く距離です。

- 初心者でも100kmを走れるかの目安と、所要時間・消費カロリーの計算方法
- 10週間で距離を伸ばす練習例と、本番前の試走で確かめること
- 日帰りツーリングのルートの引き方と、途中でやめて帰る手段
- 100kmの持ち物とパンクへの備え、当日のペースと補給のコツ
ロードバイクで100kmは初心者でも走れる?

100kmと聞くと、それだけで身構えてしまいますよね。でも、走れるかどうかも、かかる時間も、じつは手元の数字でおおよその見当がつくんです。
準備を重ねれば初心者でも100kmは走り切れる

答えはシンプルで、ロードバイクの100kmは、準備を重ねれば初心者でも走り切れる距離です。ただ、準備なしで誰でも走れるわけではありません。少しずつ距離を伸ばし、補給と帰り道まで用意してから挑む。これが前提になります。
そう言える理由のひとつが、英国の自転車団体Cycling UKが公開している、100kmライドに向けた10週間の練習計画です。初心者向けに、週末15〜25kmのライドから始めて、9週目に90〜100kmへ届く組み立て。いきなり長い距離を走らせる内容ではないんですね。
じゃあ、100kmの何がきついのか。じつは脚力だけの話ではありません。走る時間だけで5時間前後、休憩を入れると6時間前後。そのあいだに、エネルギー切れ、お尻や手の痛み、暑さ、パンクと、50kmではあまり顔を出さなかった問題がまとめてやってきます。
ロードバイクは軽くてよく進む反面、前かがみの姿勢で首や手に負担がかかりやすい乗り物でもあるんですよね。細いタイヤは段差や小さな異物でパンクすることもありますし、荷台を付ける前提の車体も少ないので、積める荷物は限られます。
見るべきは脚力よりも、長い時間を走り続けるための補給・痛み対策・帰り道の準備です。
挑戦してよいかどうかは、最近50〜70kmを無理なく走れて、翌日に強い疲れが残らなかったか。私はこれを目安にすれば十分だと思います。科学的な合格ラインではありませんが、Cycling UKの計画でも、50〜60kmは5週目、70〜80kmは7週目に走る距離です。
クロスバイクで挑戦する人は、車体の違いも踏まえて書いたクロスバイクのロングライド入門もどうぞ。準備のイメージがぐっとつかみやすくなりますよ。
しばらく運動から離れていた人や、持病・体調に不安がある人は、練習を始める前に医師に相談しておきましょう。Cycling UKの計画にも、始める前に医師へ相談するよう書かれています。
所要時間は走る時間と休憩を足して見積もる

100kmにかかる時間は、2つに分けて考えると見積もりやすくなります。「100km÷走っている間の平均速度」で出る走る時間と、休憩・信号待ち・食事・トラブル対応の時間。この2つを足したものが合計です。
たとえば平均20km/hで走り続けられれば、走る時間は5時間。休憩などで1時間足して、合計6時間になります。速度をいくつか仮に置いて計算すると、こうなりました。右端の消費カロリーの出し方は、次の見出しで説明しますね。
| 走っている間の平均速度 | 走る時間 | 休憩などを1時間足した合計 | 消費カロリーの計算例(体重60kg) |
|---|---|---|---|
| 15km/h | 約6時間40分 | 約7時間40分 | 約2,440kcal |
| 18km/h | 約5時間33分 | 約6時間33分 | 約2,380kcal |
| 20km/h | 5時間 | 6時間 | 約2,520kcal |
| 25km/h | 4時間 | 5時間 | 約2,520kcal |
出典:所要時間は100km÷平均速度で計算。消費カロリーは『身体活動のメッツ(METs)表』改訂第2版のメッツ値と、横浜市保土ケ谷区が案内する計算式をもとに作成
表の数字は、あくまで計算の例です。初心者の平均がこの速度、という統計ではありません。坂や向かい風、信号の多さで同じ人でもがらっと変わるので、ざっくりした目安として使ってください。
自分の数字を知りたいなら、最近走った30〜50kmの記録がいちばん頼りになります。サイクルコンピューターやスマホのアプリで、走っている間の平均速度と、止まっていた時間を含む合計時間を残しておくと、その差から休憩の多さまで見えてきますよ。
Yahoo!知恵袋の2023年3月の質問に寄せられた回答では、初めての100kmは休憩込みで6時間前後だった、登りが3割ほどのコースで約7時間かかった、という人がいました。信号のある公道だと、合計時間は思った以上に延びやすいものなんですね。
日の短い季節は、合計時間から逆算して、日没前にゴールできる出発時刻を決めておくのがおすすめです。
消費カロリーは体重と速度で計算できる

「100kmで何kcal使うの?」という疑問には、ひとつの数字では答えられません。体重と速度で変わるからです。ただ、運動の強さを表す「メッツ」を使えば、自分の目安は自分で出せます。
計算式は「メッツ×時間×体重(kg)×1.05」。横浜市保土ケ谷区も、身体活動量(メッツ・時)に体重と1.05を掛けて消費カロリーを出す方法を紹介しています。
自転車のメッツは、『身体活動のメッツ(METs)表』改訂第2版では、レジャーとしてこぐ場合、時速15.2kmで5.8、16.2〜19.3kmで6.8、19.4〜22.5kmで8.0、22.7〜25.8kmで10.0とされています。
上の表は、15km/hに5.8、18km/hに6.8、20km/hに8.0、25km/hに10.0を当てはめて計算しました。
体重60kgの人が平均20km/hで5時間走ると、8.0×5×60×1.05で約2,520kcal。おもしろいのは、速く走るほどメッツは上がるのに、そのぶん走る時間が短くなるので、100kmの合計では速度の差があまり出ないところです。
差が大きいのは、むしろ体重のほうなんです。同じ20km/hで5時間なら、50kgで約2,100kcal、70kgで約2,940kcal。ただしメッツ表の数字はレジャーとしてこぐ場合のもので、登りの多いコースや向かい風、荷物の重さで実際の消費は変わります。
とはいえ、走りながら食べられる量には限りがあります。補給は「使った分を全部取り戻す」ためではなく、「途中でガス欠にならない」ために続けるもの。そう考えると、だいぶ気が楽になりますよ。
距離を少しずつ伸ばすトレーニングの進め方

いつもの週末ライドを、どのくらいずつ長くしていけばいいのか。そのヒントは、英国の自転車団体が公開している10週間の練習計画にあります。
週末の距離を10週間で伸ばす練習例

Cycling UKの10週間の計画は、平日に30〜90分ほどの軽いライドを入れつつ、週末のライドを少しずつ長くしていく組み立てです。週末の距離と平日の中身を、ざっくり表にするとこんな感じ。
| 週 | 週末の長めのライド | 平日などのライド(要約) |
|---|---|---|
| 1〜2週目 | 15〜25km | 30〜45分を週2回。すべて楽な強さ |
| 3〜4週目 | 30〜40km→40〜50km | 45〜60分を週2回と、日曜に途中20分だけやや強めにする1時間 |
| 5〜6週目 | 50〜60km→60〜70km | 強めの5分を3〜4本入れた60分、60〜75分の楽なライド、日曜の65分 |
| 7〜8週目 | 70〜80km→80〜90km | 強めの10分を2本入れた60分、75〜90分の楽なライド、日曜の70分 |
| 9週目 | 90〜100km | 強めの10分を2本入れた60分と、90分の楽なライド |
| 10週目(本番の週) | 本番に備えて長い距離は走らない | 60分と45分の楽なライドだけ |
出典:Cycling UK「10-week training plan for a 100km ride」をもとに作成(2026年10月に確認)
強さの目安もあって、「楽な強さ」はラクに会話ができる程度、「やや強め」は短い文なら話せる程度、強めの区間は息が上がる程度とされています。速さより、長い時間乗ることに体を慣らすのがねらいですね。
休みは週に2〜3日。体調を崩したり、けがをしたりしたら無理に続けず、治ってから中断したところへ戻って再開するよう書かれています。天気が悪い日は室内のトレーナーで代えてもいい、というゆるさもうれしいところ。
平日に時間を取りにくい人は、週末のライドの距離を優先して守り、平日は通勤や短い時間のライドで体を動かす、くらいの組み立てでも続けやすいかなと思います。
もちろん、10週間きっちり守らなきゃいけないわけではありません。すでに50km前後を走れている人なら、表の途中の週から始めてもいいんです。
ペダルの回し方や坂の登り方といった基本は、ロードバイクのトレーニング入門で整理しています。練習の中身を増やしたくなったら、あわせてどうぞ。
本番前に70km前後で試しておくこと

計画でいう7週目の70〜80kmは、本番のリハーサルにちょうどいい距離。ここでは脚の調子より、食べ方・痛み・時間の3つを試しておくのがポイントです。
まずは補給。本番で食べるつもりの補給食を、本番と同じ間隔で食べてみて、お腹の調子が崩れないかを見ます。初めて食べるものを本番の日にぶっつけで試すのは、やめておいたほうがいいですよ。
次に、お尻・手・首・膝の痛み。さきほどの知恵袋(2023年3月)の回答にも、乗り始めのころは20kmでお尻が痛くなった、という話がありました。70km前後で強い痛みが出るなら、サドルの高さや服装を見直すタイミングです。
海外の掲示板Reddit(r/cycling、2026年9月)には、補給食を持たずに走り、85km付近で強い疲れに襲われたという投稿もありました。試走だからといって、食べるものを持たずに長く走るのはやめておきましょう。
最後に時間。走る時間と、休憩を含めた合計時間を記録しておけば、さっきの考え方で100kmの合計時間をかなり現実的に見積もれます。
70km前後の試走で確かめたいこと
- 20〜30分おきに少しずつ食べられたか。お腹の調子はどうだったか
- お尻・手・首・膝に、強い痛みやしびれが出なかったか
- 走る時間と、休憩を含めた合計の時間はどれくらいだったか
- 次の日に、強い疲れや痛みが残らなかったか
- パンク修理の道具や輪行袋を、自分で使えるか
ロードバイクのツーリングを日帰りで計画する

100kmを走る日は、ちょっとした日帰りの旅でもあります。どこへ向かって、どこで休み、疲れたらどう帰るか。地図を開く前にここを決めておくと、計画がぐっと楽になります。
ツーリングは距離より行き先で組む

「ツーリング」と聞くと長い距離を思い浮かべがちですが、何km以上という決まりはありません。Cycling UKも、ツーリングを自転車での旅や移動を広く指す言葉として扱っていて、100km走れることを条件にはしていないんです。
日本でも、サイクリングとツーリングの線引きに厳密な決まりはなく、行き先を決めて移動そのものを楽しむ、旅の要素が強い走り方をツーリングと呼ぶことが多いみたいですね。
だから、100kmの日帰りツーリングは「距離」より「行き先」から組むほうが断然楽しいと思います。片道50kmほどの湖やカフェ、道の駅を目的地にすれば、往復でちょうど100km。目的地があると、途中で飛ばしすぎにくいのもいいところです。
いきなり100kmが不安なら、片道30〜40kmの目的地で、60〜80kmのツーリングから始めても十分です。1日に何km走れるかは人それぞれ。景色や食事を楽しむほど、走る距離は短くなっていくものですしね。
ロードバイクは、舗装路を軽く走るのが得意な一方、未舗装の道や大きな荷物は得意ではありません。泊まりがけで荷物が増えるなら、荷台を付けられる車体や、太めのタイヤを使える車体のほうが向いています。
Cycling UKも、舗装路が中心のツーリングと、未舗装路も走るバイクパッキングでは、装備やルートの傾向が違うと整理しています。まずは舗装路の日帰りから始めるのが、ロードバイクらしい楽しみ方かもしれません。
途中でやめられる駅を挟んでルートを引く

初めての100kmのルート選びで、私がいちばん大事にしたいのは「途中でやめられるかどうか」です。疲れたとき、体調が崩れたとき、雨が降ってきたときに、無理せず帰れる道があるか。ここが決まっていれば、走っている間の気持ちもずいぶん楽になるはずです。
地図でルートを引くときは、次の5つを見ておきましょう。
- 獲得標高(登りの合計):同じ100kmでも、登りが多いと時間も疲れも増える
- 補給・水・トイレ:コンビニや道の駅が途切れる区間がないか
- 交通量:交通量の多い大きな道を避けられるか
- 途中の駅:疲れたら電車で帰れる駅が、ルートの途中にいくつあるか
- 折り返し地点:往復や周回にしておくと、戻る判断がしやすい
Cycling UKも、最初は自宅の近くのルートから始め、本番と同じような路面や登りを練習に入れるよう勧めています。近場で距離を伸ばしておけば、何かあっても戻りやすいわけですね。
駅をルートに挟むなら、輪行の準備もセットで考えます。JR東日本の案内(2026年9月時点)では、サイクリングなどで使う自転車は、小さく解体するか折りたたんで袋に収納する決まりです。
手回り品として持ち込めるのは、縦・横・高さの合計が250cm以内、長さ2m以内、重さ30kg以内のものを2個まで。鉄道会社ごとに決まりが違うこともあるので、乗る予定の路線の案内も一度のぞいておいてください。
袋への入れ方や駅でのマナーは、自転車を電車に持ち込むときのルールにまとめています。クロスバイク向けに書いた記事ですが、輪行の決まりは車種を問わず同じですよ。
公道を走る以上、交通ルールの確認も欠かせません。とくに2026年4月からは、16歳以上の自転車運転者の一定の違反が、青切符(交通反則通告制度)の対象になりました。
出発前に確かめたい公道のルール(2026年10月時点)
- 車道が原則で、左側を通行する。歩道は例外で、通るときは歩行者を優先する
- 交差点では信号と一時停止を守り、安全を確かめる
- 夜間はライトを点ける。飲酒運転は禁止
- ヘルメットは、2023年4月1日から全ての自転車利用者の努力義務
- 2026年4月1日から、16歳以上の自転車運転者の一定の違反が青切符の対象
五則と青切符の詳しい内容は、警察庁の自転車のページで確かめられます。
帰りが夜にかかりそうなら、ライトの充電も含めて、日没前に戻れるルートかどうかをもう一度見直しておきましょう。
100kmの持ち物とパンクへの備え

ルートが決まったら、次は持ち物。街から離れた区間では、困ったときに頼れるのは自分の装備だけになります。
持ち物と出発前の点検チェックリスト

持ち物は、「パンクしても自分で直せるか」「店がない区間でも食べて飲めるか」「帰れなくなったときに連絡と移動ができるか」の3つで考えると、忘れ物が減ります。でも、その前に済ませておきたいのが出発前の点検。
GIANTは、乗る前に部品の緩みやガタつき、フレームのひび割れなどを確かめ、異常があれば乗らずに販売店へ相談するよう案内しています。出発の朝は、タイヤの傷と空気圧、ブレーキの効き、車輪がしっかり固定されているかも一緒に見ておきましょう。
車輪の固定方式は、レバーで締めるクイックリリースや、太い軸を差し込むスルーアクスルなど、車体によって違います。空気圧も含めて、取扱説明書やタイヤに書かれた指定に合わせるのが基本です。
点検が済んだら、持ち物はこんなふうに分けて考えると漏れがありません。
| 分類 | 持ち物・確かめること | 選ぶとき・使うときのポイント |
|---|---|---|
| パンク対応 | 予備チューブ、タイヤレバー、携帯ポンプかCO2インフレーター、パッチ | チューブとポンプは、タイヤの太さとバルブの形式に合うものを選ぶ |
| 工具 | 携帯工具(マルチツール) | 自分の車体のボルトに合うサイズが入っているか確かめる |
| 安全 | ヘルメット、前後のライト | トンネルや帰りが遅れたときに備えて、充電しておく |
| 補給 | ボトル2本、補給食 | 店が少ない区間に備えて、次の補給地点までの分を持つ |
| 連絡・道案内 | スマホ、モバイルバッテリー、あればサイクルコンピューター | 地図とバッテリーの残りを、休憩のたびに確かめる |
| お金 | 現金とカード、交通系ICカード | 電車で帰ることになったときの運賃分も持つ |
| 天気 | ウインドブレーカーやレインウェア | 朝晩や下り坂、日陰の多い区間は冷えやすい |
| 帰り道 | 輪行袋 | 袋に入れる手順を、家で一度練習しておく |
| 万一への備え | 自転車保険の補償内容 | 事故で相手にけがをさせたときの補償があるか |
出典:GIANT「点検」、Trek「オーナーズマニュアル(工具)」、Cycling UKの100km練習計画をもとに作成
パンク修理の道具は、持っているだけでは役に立たないんですよね。チューブの太さとバルブの形式がタイヤに合っているか、ポンプがそのバルブに使えるかを確かめたら、家で一度チューブ交換を練習しておく。これだけで、道ばたで慌てずにすみます。
携帯ポンプは何度でも使えて、CO2インフレーターは素早く空気を入れられる代わりに、ボンベの本数分しか使えません。チューブレスタイヤの車体は修理の仕方が違うので、対応する修理用品を選びましょう。
サドルバッグや携帯ポンプ、予備チューブは、自分のタイヤとバルブの規格を確かめてから、ワイズロードの通販サイト
のような自転車専門店でまとめて探すと比べやすいです。
長く使っているヘルメットなら、交換の時期が来ていないかも見ておきましょう。目安はロードバイク用ヘルメットの寿命にまとめているので、出発前にのぞいてみてください。
自転車保険も、出発前に確かめておきたいもののひとつ。国土交通省のまとめでは、条例で自転車損害賠償責任保険などへの加入を義務にしているのは34都府県、努力義務は10道県(令和6年4月1日現在・公布日ベース)。
全国一律の義務ではありませんが、事故で相手にけがをさせたときの補償があるかどうかは、どこを走るにしても大事なポイント。最新の状況は、お住まいの自治体の案内で確かめてください。
長い距離で効く快適装備と荷物の積み方

距離が延びるほど、装備の快適さが効いてきます。50kmでは気にならなかった小さな不満が、80km、90kmと進むうちに、じわじわ大きなつらさに変わるんです。
とくに差が出やすいのが、お尻・手・目まわり。お尻にはパッド付きのサイクルパンツ、手にはグローブ、目には風やほこり、日差しを防ぐサングラスがあると、長い時間でも疲れ方が変わってきます。
サドルの高さが合っていないと膝や腰にも響くので、試走のうちに合わせておきましょう。服装は重ね着が基本で、薄いウインドブレーカーを1枚入れておくと、朝晩や下り坂の冷えにも対応しやすくなります。
荷物は、背負うより車体に積むのが基本です。リュックは背中が蒸れやすく、肩や首も疲れやすいので、100kmならできれば避けたいですね。積む場所は、次のように分けると収まりがいいですよ。
- サドルバッグ:予備チューブ・タイヤレバー・携帯工具などの修理道具
- フレームバッグやトップチューブバッグ:補給食・スマホ・小銭など、走りながら出したいもの
- ボトルケージ(2つ):水とスポーツドリンク
- 背中のポケット:ウインドブレーカーや、すぐ食べる補給食
荷物の要になるサドルバッグは、トピークのエアロウェッジパックのようにストラップで留めるタイプなら、付け外しがしやすいのが利点です。取り付けられるシートポストの太さやサドルまわりのすき間は車体ごとに違うので、商品ページで条件を確かめてから選びましょう。
ツーリングでは、休憩のたびに自転車を立てかける場所を探すことになります。ロードバイクにはスタンドが付いていないことが多いので、携帯できるロードバイク用スタンドを持っておくと、景色のいい場所でも停めやすくなりますよ。
当日のペース配分と補給のコツ

当日、脚の力と同じくらい結果を左右するのが配分です。どのくらいの強さで走って、いつ食べて飲むのか。ここを決めずに出発するのは、ちょっともったいないですよ。
序盤は会話できるペースで抑える

よくある失敗が、元気な序盤に飛ばしすぎて、後半に脚が残らないパターンです。Cycling UKも、最初から速く走らず、長く続けられる楽なペースで始めるよう勧めています。
目安になるのは、会話ができるかどうか。一緒に走る人と普通に話せるくらいの強さに抑えておくと、後半の余力がまるで違ってきます。
登り坂と向かい風では、速度を保とうとしないのがコツ。軽いギアに落として、息が上がらない強さで進めば十分です。信号待ちも、脚と呼吸を整える小休止と考えましょう。
休憩は、疲れてからではなく、疲れる前に。私なら、20〜30kmごと、または1時間前後を目安に、短く止まる計画を先に立てておきます。決まったルールではないので、暑さや体調に合わせて増やして構いません。
ドロップハンドルは、上のほう・ブラケット・下のほうと、握る場所を変えられます。ときどき握り替えたり、安全な場所で止まって体を伸ばしたりすると、手のしびれや首の疲れを分散できます。
同じ知恵袋の回答には、タイムを気にすると休憩や給水を削り、信号無視のような無茶な走りにつながりやすいので、公道では安全第一で、という注意もありました。平均速度は結果としてついてくるもの。それくらいに考えておくと気が楽かも。
仲間と走るときも、速い人のペースに合わせすぎないこと。初めての100kmは、自分のペースを守ることがいちばんの作戦ですね。
補給食と水分は早めに、暑い日は塩分も

補給の基本は、空腹やのどの渇きを感じる前に、少しずつ。英国の自転車競技連盟British Cyclingは、90分を超えるライドでは早めに食べ始め、20〜30分ごとに少しずつ補給し、普段の練習で試しておくよう勧めています。
量の目安として、Cycling UKは、2〜3時間のライドで1時間あたり約30g、それより長いライドでは約60gの炭水化物を紹介しています。100kmは長いライドに入るので、30〜60gの間で、自分のお腹が受け付ける量を練習で探っていくイメージですね。
コンビニで補給食を選ぶなら、パッケージの栄養成分表示の「炭水化物」や「糖質」を見ると、1時間あたりの量を組み立てやすくなります。おにぎりやパン、羊羹、ジェルなど、片手で食べやすいものを試しておきましょう。
走りながらの飲み食いに不安があるなら、無理をせず、安全な場所に止まってから食べるのが確実です。出発前の朝食も大事で、Cycling UKの計画は、炭水化物とたんぱく質をとり、水をしっかり飲んでから出るよう勧めています。
水分は、1時間に約500mLがひとつの出発点。ただし、気温や汗の量、運動の強さで必要な量は変わり、飲みすぎにも注意が要るとされています。ボトルを2本積み、どこで補充するかをルートの段階で決めておくと安心です。
汗をたくさんかく日は、水分だけでなく塩分も意識しましょう。日本スポーツ協会は、0.1〜0.2%の食塩を含む飲み物や、1時間を超える運動では4〜8%程度の糖分を含む飲み物を例に挙げています。
Redditのr/cycling(2026年7月)には、50kmの経験から100kmを走り切ったものの、途中で水を補給できる場所が足りなかった、という振り返りもありました。水場の少ない区間は、前もって地図で確かめておきたいですね。
走り終えたあとも、水分をとり、帰宅後2時間以内にしっかり食事をとるよう、Cycling UKの計画は勧めています。翌日に疲れを残さないための、最後の補給です。
走るのをやめる・延期する目安
- 暑さ指数(WBGT)31以上は運動を原則中止。28以上31未満は激しい運動を中止し、25以上28未満は積極的に休憩をとる
- めまい・吐き気・頭痛、胸の痛みや強い息苦しさ、関節の強い痛みが出たとき
- ブレーキの効きが悪い、異音がする、タイヤに深い傷があるなど、車体に異常があるとき
- 強い雨や風の予報が出ているとき、日没までに戻れそうにないとき
暑さ指数の基準は、環境省の熱中症予防情報サイトにある運動に関する指針によるもの。28以上31未満の日は、持久走のように体温が上がりやすい運動を避けるよう書かれているので、100kmのように長く走り続ける計画は見送るのが無難です。
よくある質問

ロードバイクで100kmを4時間で走ることはできますか?
4時間で走るには、止まらずに平均25km/hを保つ計算になります。信号の多い公道で、初めて挑む距離としてはかなり速いペースです。
最初は時間を狙わず、休憩を含めて6〜7時間ほどを見込んで計画するほうが安全かなと思います。
100kmを休憩なしで走ってもいいですか?
おすすめしません。止まらずに走ると補給や水分が遅れやすく、お尻や手の痛みもたまりやすくなります。
20〜30kmごと、または1時間前後ごとに短く止まる計画を立てておき、暑さや体調に合わせて増やすのが無難です。
サイクリングとツーリングの違いは何ですか?
厳密な決まりはありませんが、ツーリングは行き先を決めて移動そのものを楽しむ、旅の要素が強い走り方を指すことが多いようです。
100kmを走れることは条件ではないので、片道30〜40kmの目的地を決めて、日帰りで楽しむところから始めて大丈夫です。
雨の予報が出ている日はどうすればいいですか?
強い雨や風の予報が出ているなら、延期するのが無難です。にわか雨くらいの予報なら、ウインドブレーカーやレインウェアを持ち、途中でやめられる駅のあるルートを選んでおくと安心です。
まとめ:ロードバイクの100kmは準備で走り切れる

ロードバイクの100kmは、気合いで押し切るより、準備の積み重ねで走り切る距離です。週末のライドを少しずつ伸ばし、70km前後の試走で補給・痛み・時間を確かめておけば、本番の不安はかなり小さくなるはず。
当日は会話できるペースで入り、空腹やのどの渇きの前に少しずつ食べて飲むこと。ルートには途中でやめられる駅を挟み、パンク修理の道具と輪行の準備まで整えておけば、何かあっても慌てずにすみます。
距離が伸びるほど、装備の快適さが効いてきます。サドルバッグやボトル、修理キットなどの携行品は、ワイズロードのオンラインストア
のような専門店の通販で先にそろえて、試走で使い慣れておくと本番が楽になりますよ。
まずは次の週末、いつもより10kmだけ長く走るところから始めてみてはどうでしょう。
